PREV| PAGESELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | home↑

≫ EDIT

【海外ミステリ】 ケン・ブルーウン『ロンドン・ブールヴァード』


◇本書から (鈴木恵訳 新潮 2009)
『「奥様の仕度ができました」
ジョーダンは車を正面に回していた。まもなくリリアンが現れた。白い麻のスーツにソフト帽という装い。その姿はいかにも…老いて見えた。おれはドアをあけてやり、それから運転席に回った。
シルバーゴーストを運転する連中が傲慢な訳がわかった。こいつに乗っていると、偉くなった気になれるのだ。
 リリアンは道中一言も口をきかなかった。おれは気にしなかった。車に心を奪われていたのだ。問題は、もうほかの車を運転できないということだ。これに乗ったあとで、ポンコツのボルボの運転席"うん、いいね"なんて思えるか?
 この車は確実に注目を集める。賞賛から驚きや軽蔑まで。若いやつらがやたらと前に割り込もうとしてくるが、日本製の乗用車ぐらいじゃ無理だろう。そのうちおれは本気で、ショットガンを持った助手が要るなと思い始めた。
オールドヴィック劇場に着くと、おれは横手に車を止めた。』


◇刑期を終えた気のいいギャング、というより与太者ミッチェルが往年の大女優の雑用・運転手におさまったものの、恋人が事故死したりおかしなことが身の回りに起きる。下敷きになっているというビリー・ワイルダー《サンセット大通り》を思わせる洒落た多くのシーンと鮮やかなエンディングが見事。
 登場車は、ミステリには珍しいロールスロイス・シルバーゴースト。ギャングのボスにその車を盗めと脅されるが、シルバーゴーストのミニチュアモデルを届けるところがおしゃれ。ほかに、女性ジャーナリストのアストン・マーチン、ギャングの仲間のBMW、ミッチェルが購入する中古のボルボなど。もちろん、ジェイムズ・エルロイ、ローレンス・ブロックなどノワール作品の引用も楽しめる。(2010.5.26 #635)
ブルーウンのセレクション

| ミステリーとクルマ | 10:14 | comments(0) | trackbacks(0) | home↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://titoh44.blog29.fc2.com/tb.php/1256-d153070e

TRACKBACK

PREV | PAGESELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。