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【海外ミステリ】 ヘニング・マンケル『五番目の女』


◇本書から (柳沢由実子訳 創元 2010)
『「ひどいことが起きましたね」とエッバは、まるでヴァランダーが個人的にひどい目に遭ったかのように同情的な口調で言った。「昔、彼から車を買ったことがあるわ。ボルボのPV444」
ホルゲ・エリクソンのことを言っているのだとわかるのに数分かかった。
「きみは運転できるのか?」ヴァランダーは驚いて聞いた。「免許証をもっていることさえ知らなかったよ」
「事故なしで39年運転していますよ。PVはいまでも家にあるわ」
 そういえば警察の駐車場に手入れの行き届いた黒のPVが駐車されているのを何度か見かけたことがあると思った。だれの車かは考えたこともなかったが。
「安く買えた?」
「ホルゲ・エリクソンにとってはいい商売だったと思うわ。私は払いすぎたみたい。でも、買ってからずっととても大事に使ってきたから、けっきょく得をしたのはわたしってことよ。だってPVはいまやベテラン・カーと呼ばれているんですからね」』

-- COMMENT --
 イースタ警察署クルト・ヴァランダー警部シリーズ5作目は、花屋の主人の失踪に続き、自動車販売で財をなした老人の残虐な殺害…と奇妙な事件がたて続けに起き必死の捜査が展開される。上下巻800ページもの大作で、下巻の結末直前にようやく犯人らしい心証がえられるまでは、五里霧中ともいえる執拗な捜査が余儀なくされる。普通のミステリの3倍ぐらいになるんじゃないの?!と中身の濃さには辟易としながらも、飽きさせずに物語に集中させていく構成力は大したもの。
 引用は親しいイースタ警察署の受付さんとの会話の部分。PV444/544は、1946年から20年間ほど生産されたボルボ乗用車の礎になった車で、このゆかしい受付老嬢にぴったり。ヴァランダーのプジョーは出先で故障してしまい新しい車に換えなければとぼやくシーンが何回も出てくる。ほかに元自動車販売業者のガレージに残されていたハーレーと昔使っていたダークブルーのシヴォレー、花屋の1993年型オペル、容疑者の赤いゴルフなど。(2010.10.10 #657)
ヘニング・マンケル作品のセレクション

| ミステリーとクルマ | 17:33 | comments(0) | trackbacks(0) | home↑

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