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【海外ミステリ】 エド・マクベイン『最後の旋律』


◇本書から (山本博訳 早川 2006)
『「どんな車を買ったの?」彼女が聞いた。
 カネが底をつきかけていることについては、心配していなかった。やらなければならないことをやるまでのカネは残っている。これを最後までやり遂げるに足るカネをホーム・エクイティ・ローンで借りられたのだ。こんな使い方をしていたのでは、ぎりぎりだが、それもこれもみんなあのためだろう? つまり、訂正のためだろう? 修正のためだろう? 自分がたのしむべきはずだった人生を今作るためだろう?
19歳の赤毛とレンタルのジャガー・コンバーティブルで田舎をドライブするためだろう? 何もかもそのためだろう?
 彼が「俺を覚えているか? チャックだが?」と言ったときのアリシアの顔。それだけで報われたと言えそうなほどだった。』

--COMMENT--
 マクベインが2005年7月に他界して同年9月に刊行された87分署シリーズ最終作。高齢者ばかりが次々に同じ銃で撃たれ、一切の関連性のない事件をフルキャストの刑事たちが追う。その間に、娘の危ない挙動に振り回されるキャレラ、彼女との関係を一歩進められそうな気配のオーリー、クリングが誠実さを問われ女友だちから絶縁されるなど、これまでの刑事たちたちの身辺の物語がそれぞれの終結を目指していき、まさにフィナーレを飾るシンプルで格調の高く全56作を締めくくるのに相応しい作品。それにしても格好よくて、同情すら覚えてしまう人生の犯人像を最終作に描いたのか不思議ではある。
 引用は犯人が最後の楽しみのために散財して入手するジャガーの部分。前段にセールスがその車のスペックを滔々と説明するシーンもあった。警察小説でありながら、やさしい眼差しで描かれる登場者たちや、軽妙でおしゃれな展開など他作家にないテイストがもう味わえないと思うと残念。 (2010.12.16 #667)
マクベイン作品セレクション

| ミステリーとクルマ | 19:58 | comments(0) | trackbacks(0) | home↑

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