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【海外ミステリ】 トマス H.クック『ローラ・フェイとの最後の会話』


<クルマの登場シーンを抜書したLagoon 100 Mysteriesより転載>
◇本書から (村松潔訳 早川 2011)
『ふいに、その夜のすべてがじつに鮮明に記憶に甦った。夜の帳が降りてから、わたしたちはディケイター・ロードの急カーブをものすごいスピードで走っていた。ヘッドライトの光線が、まるで殺意を秘めた攻撃のように、容赦なく闇を切り裂いた。助手席に緊張して座っていたデビーは、まっすぐ前を見つめて、体をここばわばらせていた。わたしの足がアクセルを踏み続け、車が荒々しく揺れるので、彼女がひどく不安になっているのはわかっていた。
「スピードをさげるべきよ、ルーク」と彼女はこわごわと言った。「ディケイター・ロードは危険なんだから」
しかし、そのとき、わたしに感じることができたのはただひとつ、自分の内部の焦熱地獄だけだった。自分が置かれた状況に対する天に届かんばかりの不満。父の策略のとてつもない底意地のわるさ。ある意味では、父は粗暴だが決定的なやり方でわたしを出し抜き、そうすることで、わたしのただひとつの夢を見事に打ち砕いたのだった。』

--COMMENT--
 故郷を抜け出すことだけが希望であり夢であった、いまはしがない大学の歴史学者ルークのところに、故郷で当時父親と交際していたローラ・フェイが20年ぶりに訪ねてきて家族に起こった悲劇を甦らせていく。ほぼ全編がこの二人の会話だけで進行する特異な構成と、「人生の最終的で最大の希望は何なの?」という問いかけ、不作為の原罪などを考えさせられる。
 この作品について車シーンを引用するのは似つかわしくはないが、いちおうの決まりで…引用は前途が閉ざされかけた主人公のドライブ・シーン。車は父親がバラエティショップの仕事に使っていた"ポンコツの青いフォード"。この著者は殆どの作品でフォードを(しか…)登場させなあ。他に、保安官のダークレッドの車が僅かにでてくる。(2012.2.23 #727)

| ミステリーとクルマ | 13:44 | comments(0) | trackbacks(0) | home↑

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